今日の日本の学校教育は、様々な問題を抱えております。
そのため、心ならずも中途で挫折してしまった人たちや教室に身を置いても積極的に学びに参加できずにいる人たちを生み出しています。
この“エンカレッジコース”は、そういった人たちを励まし・勇気づける教育を展開したいという想いからつくりました。通信制に許された(全日制ではできない)大胆な教育展開で、困難を克服しえる人間力を鍛え、そのことで社会的な自立を可能にしてもらいたいと考えています。
こうした想いは鶴学園の2つの教育理念=校祖鶴虎太郎の建学の精神「教育は愛なり」と創立者鶴 襄の教育方針「常に神と共に歩み社会に奉仕する」にもとづくものです。
理事長 鶴 衛
鶴学園の教師は、一枚の大事な写真を共有しています。病の床から数学を講義する校祖鶴虎太郎「病臥中の授業」の写真です。
明治39年脊髄カリエスが悪化、下半身不随となり、校祖は医師から死の宣告を受けました。しかし、校祖は、入学を許可した生徒の教育を放り出すことはできない、と病床から授業を続けました。
この一枚を見ることで、私たちは「教育は愛なり」という建学の精神・キリスト者としての校祖の魂を感じるのです。
今日、私たちは、この「愛」とは、「想いを持って教育にあたること」つまり、「児童・生徒・学生の現実にきちんと向き合い、どういう教育をどのようなプログラムで展開すべきか」、「それが児童・生徒・学生の何を養うことになるのか」そして「それがどのような人材育成につながるのか」 という「想い」を常に持って教育にあたるよう促すことばである、と受けとめています。
校祖 鶴 虎太郎
この校祖の精神を継承し、鶴学園を創立した鶴 襄は教育方針を「常に神と共に歩み社会に奉仕する」と定めました。
このことばからは、たとえ「想い」を込めた教育活動であっても、それを絶えず「これでいいのか」、「さらに工夫できることはないのか」と、“自己を厳しく戒め、律する精神”の大切さを説く創立者の心が伝わってきます。
「常に神と共に歩む」とは、そういう姿勢を求めることばだと私たちは思っています。
創立者 鶴 襄
鶴学園は小学校、中学校、二つの高等学校、専門学校および大学を設置する学校法人です。
学園の設置する高等学校から広島工業大学への推薦入学制度、専門学校から大学への推薦編入学制度、さらに大学から大学院への推薦入学制度など、学園内における一貫教育を進めるシステムを確立しています。
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