泉川 奏音(平成29年度卒業)
演劇を学ぶために芸術系の大学へ進学
高校生活も2年目を迎えた時、ミュージカルを観に行ったことがきっかけで舞台に興味を持つようになりました。そのミュージカルはもともとゲームが原作でしたが、演技や音楽、映像などを掛け合わせて独特の世界観を表現していました。エンカレッジコースに入学した時の私は自暴自棄になっており、「友達もできないだろうし、ひとまず単位だけ取っておこう」と消極的な気持ちでした。しかし、そのミュージカルに出会った時から、「私も多くの人に感動を伝えたい」と思うようになり、大きな気持ちの変化があったと思います。
それ以来、エンカレッジコースで演劇同好会へ入り、学校行事で発表をするようになりました。実際のところ、一緒に演劇を作っていったメンバーに経験者はほとんどおらず、また、練習をする時間も限られており、思うように進まないことばかりでした。そんな中でもメンバーと励まし合い、なんとか発表までたどり着き、観てくださった方々が「よかったよ」と言ってくれると、やりきったという達成感を得ることができました。
卒業年次生になり自分の進路に悩んでいた時、悩みに悩んだ結果、私がたどり着いた一つの答えは、「好きなことをもっと突き詰めてみたい」でした。急いで演劇が学べる大学を探し、オープンキャンパスやパンフレットで情報を集め、私の想いを理解してくださった先生とも一緒になって進路先を探し、「ここで学びたい」と出会ったのが今通っている大学です。まだ入学したばかりですが、演劇に関する専門的なことはもちろん、登場人物の心情を捉え、観てくださる方がより理解しやすい表現をめざすため心理学も学んでいきたいと考えています。
高校生活で出会ったミュージカルに憧れ、やってみたいと取り組んできた演劇。正直なところ、自分の好きなことを突き詰めていくことは不安なことばかりです。「これでいいのだろうか」、「間違っていないだろうか」そう思うことも多いです。しかし、悩んだ時こそ自分の「好き」という気持ちに素直になり、「好き」を追い求める勇気を持つようにしています。
© Hiroshima Institute of Technology Senior High School